I. 事案の概要

本件は、東証一部上場企業の物流大手である株式会社ハマキョウレックス(以下「本件被告」といいます。)との間で有期雇用契約[1]を締結している契約社員(以下「本件原告」といいます。)が、以下に掲げる正社員と契約社員との間の労働条件(以下「本件労働条件」といいます。)の格差は、契約期間の定めがあることによる「不合理な」相違であり、労働契約法20条に違反するものとして、正社員と同一の権利を有する地位にあることの確認及び正社員が通常受給するべき賃金との差額の支払い等[2]を求めて本件被告を提訴した事案です。

【正社員と契約社員との本件労働条件の相違】

本件労働条件

正社員

契約社員

基本給

月給制

時給制

無事故手当

1万円

なし

作業手当

1万円

なし

給食手当

3500円

なし

通勤手当

通勤距離に応じて5万円を限度に支給(本件原告と同じ支店市内居住者は5000円)

3000円

住宅手当

2万円

なし

皆勤手当

1万円

なし

家族手当

あり

なし

定期昇給

原則あり

原則なし

賞与

原則あり

原則なし

退職金

原則あり

原則なし

[1] 本件原告が本件被告との間で締結した有期雇用契約の内容は以下のとおりです。
   期間:平成20年10月6日から平成21年3月31日まで(ただし、更新があり得る)
 業務内容:配車ドライバー
 勤務時間:午前5時から午後2時まで
   賃金:時給1150円、通勤手当3000円
昇給・賞与:原則として昇給・支給しない。

[2] 本件原告は、本件被告との間で月額手取賃金を30万円以上とする期限の定めのない労働契約の合意が成立していたと主張し、正社員と同一の権利を有する地位にあることの確認等も求めていましたが、本件高裁判決の中核ではないため、本ニュースレターでは当該主張に関する詳細な検討は省略しております。

 

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