IV.仮想通貨FXに係る主な法規制

1 改正資金決済法上の規制

仮想通貨のデリバティブ取引は、決済時に仮想通貨の現物の受渡しを行う場合は、「仮想通貨の交換等」として「仮想通貨交換業」に該当する一方、差金決済のみであれば「仮想通貨交換業」の定義に該当しないこととされています[1]

したがって、差金決済のみを行う仮想通貨FXであれば、「仮想通貨交換業」に該当しないため、改正資金決済法上の規制を受けないものと思われます。

2 改正犯収法上の規制

証券会社等の金融商品取引業者が仮想通貨FXを行う場合、金融商品取引業者は、「特定事業者」であり、その行う業務全般が「特定業務」[2]に該当するものの、現状、仮想通貨のデリバティブ取引は「金融商品取引業」に該当せず、また、差金決済のみであれば改正資金決済法上の「仮想通貨交換業」にも該当しないため、「特定取引」に該当せず、改正犯収法による規制対象とはならないものと思われます。 

3 金商法上の規制

前記のとおり、仮想通貨は「通貨」「有価証券」「商品」いずれにも当たらず、仮想通貨FXは現状、「店頭デリバティブ取引」(金商法2条22項1号)に該当しないため、金商法の規制対象とならないものと思われます。

もっとも、仮想通貨も「資産」には該当することから、今後、金商法2条24項4号の「政令で定めるもの」に仮想通貨が指定され、将来的に仮想通貨のデリバティブ取引が金商法上の規制対象となる可能性があります。

また、仮想通貨FXは、「金融商品取引業」には該当しないものの、付随業務、届出業務又は承認業務として許容されるものと思われます。 

4 銀行法上の取扱い

銀行法上の仮想通貨FXの法的な位置づけとしては、「金融関連業務」又は「従属業務」として許容されるものと解することも合理的と思われます。

[1] 「事務ガイドライン(第三分冊:金融関係会社 16 仮想通貨交換業者関係)」I-1-2
[2] 特定業務とは、「金融に関する業務その他の政令で定める業務」をいい、具体的には、特定事業者である金融商品取引業者が行う業務全般が特定業務に該当することとされている(犯収法別表中欄、犯収法施行令6条1号)。

 

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